あなたの中から
何も無い静かな空間や
穏やかな凪いだ海の様な
居心地の良い場所の全てが
失われてしまった様に見える時
それは
あなたが
何処か違う場所に
あなたの目先を向けて
しまっている時なのです。
何か
刺激の強い物に
あなたの目が意識が
誘い出されてしまって
刺激の
強い物の方に
あなたの目や 意識を
奪われてしまっている
状態なのです。
次から次へと
コロコロと変わる思考や
或いは
ハートにダイレクトに
飛び込んで来る刺激の強い
感情に あなたの目や意識が向いて
しまっている時に
あなたが
見ている物が
あなたと自身と成って
しまうのです。
思考を
見ている者は
思考と化し
感情を
見ている者は
感情と化してしまい
中々
そこから
抜け出せないのです。
あなたが
昨日 見えていた
何も無い空間に居られた
居心地の良さに魅せられてしまい
その居心地の良さに見入って
しまったならば
あなたは
昨日の 何も無い
空間と成ってしまいます。
既に次の瞬間には消え去ってしまい
無くなってしまったはずの昨日の何も無い
空間が あなたの中には有るのです。
けれども それは
実体が有るのでは無くて
昨日見る事の出来た居心地の
余りの良さに記憶の中に その居心地の
良さまでを記憶してしまった記憶が
有るだけで実態の何も無さの方は一瞬で
次の瞬間には消え去ってしまっていました。
それと同じ様に
誰かに誉められたり
何かが上手く行ったりして
人に誉めて貰ったりした気持ちの良さの
記憶を あなたは あなたかも実物が
今も有り続けているかのように捉えてしまい
何度も記憶を見ては喜びを味わい直したり
していたのです。
どんな事でも
あなたが味わう事が
出来るのは一度だけです。
全ての事が
次の瞬間には過去と成り
此の場から消え去ってしまって
いるのです。
あなたが何度も
味わい直しているのは
あなたの思い込みの中に
留め置いている記憶の方でしか
無いのです。
実物は誰にも
留め置く事など
出来ないのです。
あくまでも
それが出来ている
錯覚を与えられる記憶の方を
あなたは何度も何度も 味わい
直しているだけなのです。
それは墓穴から
掘り起こした死体を
本物と思い込み 何度も
抱きしめているような
ものなのです。
その時の
あなたは見ているものが
あなたと成ってしまっていますから
実際には無くなってしまった物の
記憶と共に思い込みの過去の中の一部に
過ぎないのです。
墓場の中の
死骸と共に生きている
死骸に過ぎないのです。
けれども
そんな時でも
あなたが見ている
目先とは別な目が意識が
ちゃんと有ります。
目先から
あなたの元の方を
たぐり寄せて ご覧なさい。
あなたの
目先の方では無く
その目先の背後の方を
振り返る様に見て上げると
大元の方の あなたは
ちゃんと本物の あなたを
見る事が出来ています。
凪いで静かに
澄み渡った空間は
消えてなどいなかったのです。
あなたの目が意識が
何処か他を見てしまって
いただけなのです。
あなたの
心の見つめ方の
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